全社員総活躍の職場を目指して

東海維持管理興業では、「全社員総活躍の職場づくり」を目標に掲げ、職場の環境整備と女性の活躍推進・職域拡大に取り組んでいます。
女性にとって働きやすい職場は、誰にとっても働きやすい職場でもあると考え、女性を中心としたプロジェクトを立ち上げました。
こうした取り組みが評価され、自治体の女性活躍推進にかかわる認定を取得しています。

名古屋市 女性活躍推進企業認定・表彰制度

【最優秀賞】

名古屋市 子育て支援企業 認定
愛知県 あいち女性輝きカンパニー認定制度

【経営計画における若年者と女性の積極的採用と定着支援】

  • メンター制度
  • 入社から10年のキャリアプラン作成
  • キャリアステージに応じた研修の実施
  • 国家資格・免許取得のサポート
  • 育児休暇復帰支援プログラム

【一般事業主行動計画】

次世代育成支援対策推進法に基づき、女性活躍推進と社員の仕事と子育て・介護との両立を図るため、一般事業主行動計画を策定しています。

計画期間【令和2年9月1日~令和7年8月31日までの5年間】

目標1:企業主導型保育園を創設し、子育て中の社員が働きやすい環境を整える。

<対策>

  • 令和2年 9月~ :申請中の設置案に沿って、開設準備、自治体・地域住民へ周知
  • 令和3年 4月~ :開設を目指す

目標2:育児休業の取得率を次の水準以上にする。

【男性社員】計画期間中に3日以上を対象者50%以上が取得する。

【女性社員】取得率を100%とする。

<対策>

  • 令和2年 9月~:男性も育児休業を取得できることを社内で周知する。
  • 令和2年12月~:育児休業の社内理解を深めるため、管理職への研修を実施。

目標3:技術総合職での女性割合を10%以上とする。

              技術総合職で女性管理者を1名以上配置する。

<対策>

  • 令和2年 9月~:女性向け職種の拡大
  • 令和3年 4月~:女子大の学卒採用を強化、女性幹部候補の計画的な採用を目指す。
  • 令和3年 7月~:女性社員の配置基準の見直し。

 

目標4:社員の辞職率0を目指し、社員を毎年10%増員する。

              人材確保により、技術職の残業時間を年300時間以下とする。

<対策>

  • 令和2年 9月~:積極的な学卒採用のため、個別説明会を強化。
  • 令和3年 4月~:キャリアステージに合わせた研修会の実施。
  • 令和3年 6月~:年1回キャリアプランの計画、見直し。

取り組み紹介

〈 工事書類作成専門の部署を創設 〉

 現場担当者が1日の工事を終えて事務所に戻り、書類整理のために夜遅くまで作業するという建設業の現状を改善するために、工事書類作成専門の部署を創設した。現場担当者は現場管理に集中できるようになった。長時間労働の改善に成功した。現場担当者と書類担当者は緊密に連絡を取り合い同時進行で作業を進めることができるようになり、作業の効率化ができた。

 書類担当者は大半が女性スタッフであり、リーダーも女性スタッフが務めている。

 工事書類の作成、データの編集など現場担当者と施工スタッフ、事務スタッフがチームとなって、仕事を進める取り組みも始めた。元々、パソコンを使用する作業が得意な事務スタッフは、メキメキと力を発揮した。チームをコーディネートする力も兼ね備えていた。完了検査で良い結果が得られると、現場担当者や施工スタッフとともに事務スタッフもチームとして喜びを分かち合うことができた。

〈 女性の職域拡大 〉

 機械で行う作業の割合増加により女性スタッフの現場進出への道が広がり、カメラオペレーター希望の女性スタッフも入社した。現在2名の女性スタッフが現場で活躍している。

 女性が作業に加わることで、扱いやすい機材の導入や改良、さらに現場作業そのものも改善してきた。女性目線で作業を見直すことで、女性だけでなく、男性スタッフの負担軽減にも繋がってきている。彼女たちのとびきりの笑顔や活躍は、現場だけでなく、会社も、そして下水道業界も明るく照らしてくれているようである。

2つのプロジェクト

(1)コンストラクションWプロジェクト

 東海維持管理興業の女性の活躍推進と職域拡大は、7年ほど前から本格的に取組が始まった。その取組「コンストラクションWプロジェクト」は建設業のイメージアップを目指した。この時期に社会現象になるほどであったFIFAサッカーワールドカップからヒントを得て動き出した。日本代表チームのユニフォームは、最大の成果を得るための大切な要素として位置付けされ、デザイン、製作されている。そのユニフォームは熱烈なサポーターのみならず、企業や一般の人にまで人気を博した。それは莫大な経済効果を起こし、イメージアップを果たした。


 そこで当社も作業服について、国土交通省の「地域建設産業活性化支援事業」のステップアップ支援を受け、大学や衣料メーカーと連携し、デザイン性のある高機能作業服の開発に取り組んだ。

 女子大学と衣料メーカーと建設会社の産学連携により、女子大学生がデザインしたオシャレな作業服と衣料メーカーのプロのノウハウを結集させた作業服で、イメージアップや仕事の効率改善を目指した。また作業服を通して現場の士気向上、若者や女性の建設業界への進出を後押しし、人手不足の解消にも繋げたいと考えた。創業15周年には改良を重ねた作業服が完成し、披露することができた。

 「コンストラクションWプロジェクト」を始めてから、社内にも良い影響があった。

 スタッフの定着率が格段に上がったのである。

 プロジェクトを進める中で、壁にぶつかったり、意見がぶつかったりしても、その都度話し合いで解決してきた。部門間の垣根を超えたコミュニケーションが社風を変えたと感じた。変わったのは作業服だけでなく、スタッフが辞めない会社に変わったのである。

 人材はまさに「人財」であり、人材の育成は会社の将来を左右する重要な使命として受け止めている。

(2)Tプロジェクト

 当社は今年創業20周年を迎えるにあたり、女性スタッフを中心とした工事書類作成、女性カメラオペレーター育成、パネルシアター「うんちくんのだいぼうけん」上演、これらの活動を総括して「Tプロジェクト」として立ち上げた。

 女性スタッフだけでなく全スタッフの多様性を認め、チームの中で個性を生かし、その能力を思う存分発揮できる職場づくりを目標とした。

「うんちくんのだいぼうけん」とは

 地域貢献活動の一環として、幼児向けに下水道教室を企画した。パネルシアター「うんちくんのだいぼうけん」をスタッフがストーリーから考案し製作、上演している。下水道に興味や関心を持つ、下水道の役割を知るという目標を掲げた活動が、名古屋市や半田市から後援を受けた。幼児だけでなく、小学生を対象にしたイベント「なごや☆子どもCityアカデミー」や環境教育の一環として高等学校でも上演をしてきた。幼児向けのパネルシアターではあるが、幅広い年齢に楽しくてわかりやすいと上演依頼が増加している。

 下水道を利用する一人でも多くの人に、下水道の大切さを理解してもらえるよう、この活動を続けていきたい。

 「コンストラクションWプロジェクト」に続いて「Tプロジェクト」を推し進めて来た。

 今後は、企業主導型保育施設を創設し、子育てしやすい環境を整備して会社で社員の子どもを見守り育てていく。

 そんな全社員総活躍の職場作りをさらに進めていきたい。